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甘樹心色
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作詞 蘇季 |
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眠れない夜に口づけを
ひとつこぼして
さようならを
君に述べるセリフはもう
朝露に消えていく
つま先立ちで睨む
届かない苛立ちの中を
背伸びしてる姿を笑う
君にはわからないよ
口にすれば容易く
解ける甘露の果実
僕は何度ためらい
仮面の夜を漂えば
指を泡に浸せば
蒼に溶ける
繋がらない
思い全て飲み干して
引っかき回し暴れる赤色
いっそそのまま
心すら黒色に染めて
「嘘つきだね」
なんて 指さして
ふざけ合う夜の狭間に
僕を真っ黒に濁して
星空に溶けよう
瓦解を願う雨音が
僕の背にいつまでも突き刺さり
「甘い毒はいかが」
囁いて、睡眠を奪う
記録上には残らない
物語の果てに
突きつけられるのは
いつも同じ言葉
眠れない夜に口にした
安らぎのような幻覚に
一時、足を浸した空白は
朝焼けに溶ける
何もなかったように
言葉にしてしまえば
簡単な
回答で埋め尽くす日常に
君には見えないように
素顔を隠した
伝わらない言葉を飲み干して
白くまた白く濁らせて
灰色に見えなくなる日まで
溶けてく 言葉は 今・・・。
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