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バベル/ロンドー
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作詞 蘇季 |
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時計の針をぐるり
地球儀回すみたいに
自問自答みたいに
行ったり来たりしている
答え合わせの後に
触れる口癖の前に
誰も上を向けずに
下りつづける 今も
まだ両手には冷たい雨が
積もりに積もって雪に成って
止め処ない赤
濁りゆく白
黒を正常とする世界のために
今、手を差し伸べるのは
誰の引き金?
切り取られていく歴史の破片に
君を映して彷徨えば
くだらないこと
堂々巡り
刻む夕暮れの 朱紅(いろ)にのまれ
躓いたのは昨日の足跡
積み上げた塔の上に
いる君は 世界(すべて) 見下ろし
全て知ったフリして
悟ったフリで嗤う
合図ばかりの記録
ノイズ混じりの記憶
耳にすれば単調
声にすれば復調する?
心に抗い 喉を鳴らせば
汚泥の華は 気高く 身を曝す
裂ける視界に 光(きみ) はいなくて
「それでも」と足掻く僕の
言葉はもう誰の許にも
届かない
知っていたのに
刈り取られてく 僕(きおく) の姿に
壊れた日々に 君はいう
「明日会えたら」
「明日会えたら」
そんな 残響(こえ) だけを 身体(ぼく)に刻んで
照準を定めて 言葉を向ける
嗚呼
静寂を絶つだけの日々に
静寂に立つだけの日々に
騒音の中 放り込まれて
騒音の最中 響く 歌(こえ)
手繰る糸には 手繰る意図には
ざわめくだけの十六夜の
花を片手に 薔薇を片手に
託した願いが途切れたなら
僕を突き刺して散ればいい
時計の針をぐるり
地球儀回すみたいに
自問自答の果てに
往来する季節は・・・。
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