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お菓子の夢
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作詞 蘇季 |
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歪んだ色彩(いろどり)の中で踊る
言葉を無くした鳥のように
羽根は痛々しくもがれて
飛ぶことすらままならない
「かごの向こうの世界はどうなってる?」
問いかけても応えはない
閉ざした世界で思い馳せる
瞳に映る景色さえ
遠のいて
褪せた記憶の中
空回る
思考と言動と足取り
覚束無いほどに
音も言葉も消えた
暗い闇の向こう側に
君がいたならよかったのに
手を払い除けた僕の罪は
きっと人が思うより重いのだろう
もう近寄らないで
塞いだ耳の奥が劈くように痛くて堪らないんだよ
今度 出逢ったなら二度と離さない
なんて甘い甘い 飴色の夢
ふらふらの足取り 一人で踊る
こんな夜に誰も「ほら」見えちゃいない
外に出ることも赦されぬ小鳥は
自力で外に出ようとしました。
「僕は、紛い物だった」
歌い続けた
笑おうともした
すべてが偽りであろうと
構いはしない なんて
愚かな僕自身を呪った。
これが天罰ならば
どんなに救われただろう
少しずつ黒く濁る視界
きっと僕が思うよりは軽いのだろう
まだそこにいて
塞いだ考えを閉じ込めてた硝子瓶に罅(ひび)が入る
今度なんて時間はもう来ない
なんて ほろ苦くて 溶けていきそうだ
雨の音を聞いて眠る午後は
笑い方も忘れて疲れてしまって。
泣き方さえも忘れてしまって。
いつか感情の堰が崩壊する日が来たなら
ねじを巻いて時を進めよう
今まで置き去りにしてきたモノ
すべて
背負いきれない重みと
感情を抱いて
その手を払い除けた瞬間に
君の表情が僕を揺さぶる
もう近寄らないよ
塞いできた分だけ光が怖くて痛いんだよ
これからはずっと遠い場所で
互いに生きるなら
最期にひとつだけ願い事
ねぇ。もう眠ってもいいかな。
つかれたんだよ。
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