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戯言と残酷な世界
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作詞 蘇季 |
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「泣くことも眠ることも
怒ることも起きることも、
何もかも忘れてしまった僕を、
君はそれでも手放さないでいてくれるから、
僕は何があっても君を守ろうと誓ったんだ。
僕自身を欺いても。
それが結果的に君を傷つけることにしかならないと知っていても。」
日々は過ぎて君は壊れて
凍てついた壁の向こうには
青く澄んでいる世界があるというが
くすんでしまった心ではそれすら見えないのだろう。
悲しみは涸れ果てはせぬ。
君の声が聞こえた気がして
窓の向こうに手をかざせど
遠すぎて見えなくて
揺れる涙の色
何もかも壊れていく
この心、君以外の誰にもみえないなら
眠ることを忘れ、
明日が散り散りになろうと
瞳の奥、闇が巣食う森で
確かにきこえたんだ。
歩き疲れた猫
君はどこへ向かう?
僕は足を引きずったまま共に歩いていく。
明日が来なければと泣く僕に
厭きれ去ることもできたでしょう
気まぐれに眠る横顔に
雨は無情にも降る
ある午後の風景
雨の中に記憶も流した
「忘れはしない君と見た世界を」
その約束すら消え失せた
背を向けて行く道すがら
言の葉も幻影となって
僕はまたこの世のひとつの
幻のかけらとなってしまった
君が一人で歩いてきた道を僕は忘れない
そんな言葉でさえも
嘘に絡まり闇に溶けていく。
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