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君に巡り合えたことが
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作詞 蘇季 |
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―君に巡り合えてよかった―
なんて
ふと呟いて溜息吐いた。
手渡された文集を見た後
素直じゃないなぁ・・・
なんて独り笑って
教室の窓の外を見れば
果てしなく空が広がっていて
遠く穏やかに曲線を描く
水平線の向こうまで泳いで行こう
海岸の石を海へと投げて
意思と共に海へと投げ捨てて
君に向けて書いた最後の手紙を
びりびりに破り捨てて
君の前にさらして
嘘つきを並べた詞を
字にして渡した。
暫くして 後悔する。
本当の言葉を伝えられない僕の弱さに
吐き気さえ覚えるだろう
夢を見た後に。
―皆に出会えてよかった―
そんな言葉を
口にしないまま 終わりにした
それで終わってしまう気がして
そんな勇気もないから。
自己防衛のために
自己防壁の為に
言わずにしまい込んだ声を
誰も気付かないまま
通り過ぎてしまうこと
知っていたから 錘をつけて沈めた
ウラハラな詞を並べて
突き放す僕を許して。
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