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束の間の幻想へ。
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作詞 蘇季 |
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懐かしい唄を手にして
遠い街へ一人ふらついた。
夜風は心地よくて
それでも闇の中は 震えが止まらなくて。
「遠く爆ぜてしまえ」と願っていたあの頃が
あんなにも身近で
それでも遠い昔の事。
傷つけたくないから
傷付きたくないなら
通り過ぎてしまえばいいのに
引き留めるあまりに
更に深い傷をつけた。
どうにもならないことだってあるって
その時初めて知った。
そういえば
あの鳥は未だ風に逆らって
飛んでゆこうとしてるんだ。
あまりに滑稽に見えるのに
僕は泣いてしまった。
他人(ひと)にとって
一生が刹那に見えたとき、
幸せならいいと思うんだ。
君にとって一瞬が永遠に感じるのなら
その手を引いて何処までも遠くへ
窓の向こうに見える月は
海に浮かんで、
星は瞬く。
「まだ笑えるならいいんだ」
そう呟いて今日は過ぎた。
「声に出来てるならいいんだ」
叫べるなら遠く響かせよう
遠くに 伝えよう
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