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月瞑流華
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作詞 蘇季 |
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掌に零れる花弁は いつしか昇華していく
僕はまた風にのまれ
この場所にいる
昔好きだったお話を
未だ探せずにいるのは
その物語があまりにも悲しすぎて
優しすぎて 心が震えるから
「最期の時に僕は
何を思うのだろう」
ふとした瞬間に思う
夜空を歩きながら
冷たく痛む傷が
虚しさを引き立たせるから
「笑エナイ・唄エナイ」
遠い世界を後にし
全てに鍵を掛けた
一度叩きこわされた世界は
同じようには作り出せても
やっぱり全ては偽物で
黒く染まる右手に
消えていく左手に
音にもならない声で
傷だらけの足で
僕は今日も
片手に銃を構えて
空に撃ち放った
衝撃は全てを崩壊させ
代わりに狂気を与えた。
笑うことで 全てを愛せたものなら
泣くことで 全てを癒せたものなら
怒ることで 誰かの心を動かすぐらいなら
「全ていらない」
鎖を解いた。
後遺症はまだ残るけど
冷たさを知る人はいないから
せめて「僕のところまでは来るな」と
押して 笑う 霞みゆく視界に
「さぁ、全てを切り捨てた世界へ還ろう。」
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