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蘇夜観月
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作詞 蘇季 |
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目を閉じるたびに思い出す
風景画には誰もいなくて
訳もなく月ばかりを見上げていた。
目の前の壁はすぐに崩れると思っていた。
だけど簡単には出られはしなかった。
掌を見つめて
鏡越しに 映る
見知らぬ誰かに
怯えてばかりで
心(セカイ)は静かに狂気の調べを奏で始める。
全てを切り捨てた両手が
今はもう 動かなくなってるとか
笑い話にもならない
「キミはダレ?何処ニ居ルノ?」
響く機械音。
同じ言葉を繰り返した。
「・・・そう心に刻み生きていく所存であります。」
そんな奴等ほど
俺から遠く離れた。
「準備は整った。全てに対し攻撃せよ。」
耳に五月蠅く銃声を鳴らす。
争いは絶え間なく続く
いつの間にか大切なモノでさえも
手を掛けてたなんて
気付かないまま
戦慄者は 遠方の国へ 流した。
―――・・・そんな夢の中、目が覚めた
隣にいてくれた人は
冷たく冷えた手を祈る様に
握り締めていた。
「ああ、まだここに居れる。」
そう呟いてまた 窓の向こうの月を見ていた。
こんな夢物語を
君は笑って聞いてくれるだろうか。
なんなら 幸せだと笑う表情も含めて
側に。
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