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窓辺。
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作詞 蘇季 |
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紙飛行機 一つ
宙を舞って 溶けてった。
今はもう見えない
明日を目指して消えてった。
果てしない旅の向こうにあるのは何?
たぶん 分からないまま終わってしまうんだろう。
読みかけて置いていった小説を
久々に読み返して 懐かしんだ。
最後まで見る事のなかった風景を
今度こそは。と 眺め続けていた。
聴こえてくる人の声
疎ましくもやさしかった
ホントは目障りで仕方がなかった光景も
本当は耳障りで仕方がなかったその言葉も
今なら笑って受け取れるよ。
時間を忘れて眠り続けたあの頃は
もう遠い昔へと葬り去った
自分の無力さに泣くぐらいなら
いっその事 忘れてしまえ、なんて。
窓の向こうに見える景色を見つめていた。
海が円を描きながら広がっていく情景を
空と海が混じる事のない 延長線を
ただ 眺めながら 過ごしていく。
「痛みを引き渡せ」と誰かが言った。
僕はそれを断り続けた
引き換えに 生命(こころ)を削り続けた
多分もう戻れない事は どこかで知っていた。
風が語る永久の調べ。
久々に聞く 懐かし言葉
もう誰にも近づけない幻想の中を
僕はひたすら 歩き続けた。
微睡みの中 君と二人で
何処までも歩いていく
・・・そんな夢を見た。
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