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パートナー
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作詞 Kazutaka |
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泣き崩れた少年の元に
天使がゆっくり手を差し出した
「どうして君は泣いているの?」
優しい声で天使は聞く
心に鍵をかけた少年は何も喋らない
しばらく無言で天使の顔を見上げた
少年は涙を流しながら口を開けた
「こんな毎日は耐えれない泣いても泣ききれない」
大声で泣き叫ぶ姿
少年の瞳は涙で滲んでいる
「私にはあなたの過去は分からない
それでも助けるのが私の仕事
もう泣かないで涙を拭いてあげるから」
響き渡る少年の泣き声
優しく言葉をかけても少年は泣き続ける
「少しでもいいから私に話してよ」
天使はまた優しく手を差し出した
優しさを受けた事がない少年は
その優しさに触れて嬉しくて
余計に涙が止まらない
少年の瞳からまた涙が溢れ出す
感情が言葉にできない喋れない
「心に空いた大きな穴を
塞ぐことができるのは私だけ」
少年の手を握り締めて笑いながら
天使はそっと頭を撫でた
心の傷をそっと癒してあげた
少年の悲しみの涙は止まった
窓を開けた部屋に風が入って
少しずつ濡れていた床は乾いていく
天使は少年に聞き直した
「どうして君は泣いていたの?」
少年は口を開けてこう言った
「みんなが言う幸せは僕にはない苦しいだけだ」
肩を小刻みに揺らしながら下を向いた
天使は笑顔で少年に話し掛けた
「今からはずっと私がいるから泣かないで」
天使は手を置きながら消えていく
少年はビックリして慌て出す
天使を助けようと手を握る
「あなたはどこに行こうとしているの?
せっかく幸せになれると思っていたのに
このままずっと一緒にいてくれ
1人になるのはもう嫌だから」
天使は何も言わずに消えていなくなった
少年はまた1人ぼっちになった
止まっていた涙がまた流れそうになった
優しさも幸せもまた失ってしまった
聞こえてきた天使の声
「あなたを幸せにするのが私の仕事
心配しないでいつも一緒だから
私はあなたに幸せを贈るから」
涙を拭いて少年は天使の言葉を信じた
もう涙を流すのは止めると誓った
着ていた真っ白だった自分の洋服に
あの天使のマークがいつの間にか入っていた
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