|
 |
|
失いたくない人
|
| 作詞 ユートピア |
|
散歩道での出来事
弟は何で僕を困らせる事ばかりするんだろう？
僕をイライラさせるためにやってるとしか思えない。
歩道を渡る僕 『大嫌い』と言葉を言い捨てて…
僕は知っている 僕が怒ると 弟は一生懸命追いかけてくる事を…
鈍い音がして後ろに振り返ると 人が倒れていた…弟だった…
どうしていいかわからなかった…
何で目にいっぱい涙を浮かべているの?
僕は最後になんと言った？
『大嫌い』 僕は確かにこういったんだ 確かに…言ったんだ…
血がいっぱい出てた 痛かっただろう
いっぱい涙を流してた あれは僕があんな事を言ったからだ…
病院で我に返った… 息を切らして親がやってきた
僕は父にしがみついた 自分自身を責める僕に母は慰めてくれた
これは事故だ でもその原因は僕だ 僕のせいなんだ
僕は泣いた、泣いて泣いて泣いた…
こんなまま 弟と別れたくない…
手術の時間は長かった 僕にはそれが何十時間にも感じれた
あの子はまだ闘っているんだよ 医師に言われた
助かるかわからないとも言われた
たくさんの配線がくっついてる弟を見る僕
ゴメン 泣きすぎちゃった もう何も考えられないや
自分に問いかける ここにいる僕は本物の僕？
指の先も動かない 夢だと思った
幻覚まで見えてきた 弟が笑って歩み寄る…僕の方に
そして言う 大好きと…抱きしめようとした時…弟は消えた…
どうやら夢だったみたい
大丈夫？ 少し寝たほうがいいよ と優しい声がした…
医師だった 混乱してる僕に優しく声をかけてくれた
そして言ってくれた 信じてと…
その医師はとっても安らぎを与えてくれた
安心して眠りにつく僕…だけど すぐ起きる
ベッドで泣いてる僕…悪い事ばかりが頭をよぎる…
このまま死んじゃったらどうしよう…まだ5歳 もっと楽しい事があっただろう
最後まで生きたいのなら 抗って抗って闘って…
容態が悪化した 詳しい事はわからないけど
僕は黙ってソファーに座っている…目の前を何人もの人が慌しく走っている
不安でいっぱいだ…
そんな中 弟の顔を思い出そうとする なのに思い出せない…何もかもが…
その事が悲しくなる…
誰か 思い出させてください…
懸命に甦生を試みてた医師があきらめかけた…その時奇跡が起こった
生きようとする力は 計り知れず果てない
弟の目を見る僕 目が涙でぼやける…何にも見えない
父が僕の肩に手を回してくれてた…安心した…
最後まで生きたいのなら 抗って抗って闘って…
忘れないで…自分のため そして 待っている人のために…
|
|
|
