|
|
|
姫林檎
|
作詞 ドン助 |
|
私は姫林檎
貴方の心に実る
たった一粒の
小さな小さな
赤い結晶
どうぞ口にお含みください
貴方に食して頂けるなら本望です
美味しく食べて頂きたいのです
この
罪の塊の生娘を
貴方が私を口に含んでくださったなら
甘味と
酸味と
お好みを
上手く調合して貴方の舌に練り込ませましょう
愛と
絶望
どちらを御所網でしょう?
どちらにせよ
長くは続かない
偽りです
私には
身内が居ません
貴方が食してくださったら
私と貴方は繋がります
何時までも
何処までも
貴方の血となり肉となり
憑いて行きたい
意の儘
私を動かして欲しい
御安心を
貴方を操ったりはしません
私は貴方を好いておるのです
宜しいですか?
今直ぐ御口に御含み下さい
御嫌?
嗚呼
其れ為らば
一層踏み潰して下さいませ
私に未練は不要です
私の心臓である
中心の芯も
どこぞの母なる海に投げ捨てて下さいませ
それが私の最後の願いで御座います
|
|
|