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初雪
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作詞 紗夜 |
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空から舞い落ちる
小さな小さな宝石よ
どうか私の元に
消えずに残ることがないように
小さな子供は鼻を赤らめ
空に手を差し出すの
大人は誰でも一度だけ
ふっと空を見上げるだけ
それでもその胸で
誰かに想いをはせるのよ
水は透明
空気も透明
氷も透明
ならば何故この雪だけは
こんなにも白いのだろう
雪は
降っている時が一番綺麗
そういったのはだれかしら
積もった雪は邪魔なだけ
残った雪は汚れるだけ
雪が降る
誰の元へも公平に
地面に私にあの人に
けれどもこの街に降る雪は
落ちるとともに消えていく
この地に留まる事を知らず
何事もなかったかのように
あぁ
なんて美しいその生き様
なのにどうして
私の胸に積もった雪は
いつまでも消えてくれないの
雪は何よりも白いのよ
それはきっと
思い出を含んだ色だから
それでもいい
この雪に
押しつぶされても構わない
だってあの笑顔
どんなに積もった雪でさえ
消してしまう輝きを
私に与えてしまうもの
雪が降る
私はそれを受け止めるように
手のひらを優しく空に向けた
あなたは見ていますか
今年のささやかな初雪を
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