|
|
|
『タネ』 〜8〜
|
作詞 キモチ |
|
夢を見た
カレンがいなくなった日の夜
香恋に会った
あの時と変わらない髪
あの時と変わらない服装
そして
あの時と変わらない笑顔
その笑顔が語っていた
私のことは忘れて、と
僕は何も言わなかった
いや、言わなかったのではなく
言えなかったのだ
香恋に会えるなんて
夢にも思ってなくて
香恋は変わらぬ笑顔のまま
僕の方に歩み寄って来た
そして、抱きしめた
僕は香恋より幾分か小さい
だから、見上げる形で香恋の顔を見た
やはり笑っていた
そういえばいつも笑っていたな、と
また思い出す
そして、香恋は消えた
僕の頭上よりはるかに高いところに
目が覚めた
そこで初めて夢だったと気付く
そうだ、もう忘れなきゃ
夢の中のカレンはそれを伝えに来た
僕がしっかりしなくてどうする
|
|
|