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翼が欲しいと少年は泣いた
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| 作詞 脱兎 |
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小石と砂利で不安定な地面
カサカサの空気で唇が割れる
聞こえるのは低い唸り声
見えるのは細い腕の子供
きっかけは知らない
生まれる前から始まっていた
いつ終わるかなんてわからない
ただ戦うだけ
マシンガンなんて簡単に言えるけど
使い方を知らないと生きていけない
人を殺す武器を持って
今日も明日のためにここに立つ
見上げた空がくすんで見えた
本当にそうだったのかはわからないけど
これが人生と言うのなら
なんで涙が止まらないのだろう
銃口は常に前方へ
左右だけでなく後方にも注意
張り詰めた空間
響きだしそうな心音
人を殺すのはいけないこと
ここでは称えられること
自分が殺されないため
ただ殺すだけ
自分の倍は生きてる人間だとしても
自分と同じくらいの人間だろうとも
こんなところで死ねない
明日に行くために今日もここに立つ
空を見上げる
感情が崩れ落ちてしまわぬよう
自分に冷めてしまわぬよう
足元を見てしまわぬよう
くすんだ空だとしても
願わくば
翼が欲しい
翼が欲しいと少年は泣いた
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