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冬花火
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作詞 水 空 |
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まだ君がいた夏は 花火とともに散った
僕の後ろ側には 泣いてるような笑い声
今更だけどやっと 火が消えたのに気付く
冬が来るというのに 握り締めていた線香
「気付いてはいたんだ」なんて ついた嘘は消せないのに
零した涙 一雫
ゆらりと滲む 冬花火
瞼の裏に 焼きついた
淡い記憶が 苦しくて
海辺を去って 歩く道
見上げた空は 曇り空
だけど綺麗に 見えたんだ
僕の心の 中よりは
昨日買った小説 既に飽きてしまった
どうせ主人公には 待っているハッピーエンド
何処かで拾いあげた 小さな小さな石
あの主人公めがけ 投げつけてる惨めな僕
「一人が好きなんだ」なんて そんな強がりがむなしい
掴んだ砂の 一握り
ひらりと舞った 冬花火
心の奥に 焼きついた
君の記憶が 切なくて
本屋を過ぎて 上る坂
見下ろす先に 青い海
ほんと綺麗に 見えたんだ
君の心が 映ってて
たった一人の冬は すぐそこに迫ってる
だから願いを込めて 季節外れの冬花火
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