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Sagitta -僕らの星-
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作詞 水 空 |
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夜も遅めの帰り道 家路を急ぐ僕が居る
夏の盛りのこの時期もネオンサインは煌いて
あの日あの時見えていた空は肩身を狭くする
あいつの笑顔浮かぶけど あの星の名は──何だっけ
アルタイル、ベガ、デネブ、結んで指で形作った三角
折り返した先は北極星 そしてあの間に見えるのは──
明るくもなく目立たない星だけど僕たちはあの星のこと好きだった
三角の中で静かに煌いて 何しても冴えない僕らと重なった
仲間と二人図書館で星座の本を読みふける
やっと見つけたその星に名前はついていなかった
「やっぱり僕らみたいだ」と笑っていたら怒られて
図書館からは追い出されそれでも僕らは笑っていた
仲間と二人あの星に名前を付けた
見上げればちょうど花火が上がる頃
花火が夜空さえぎった 明るく光り燃えて散り
ベガはなんとか見えたけど
僕らが名づけたあの星はその日 顔を出さなかった
僕らの周りに居る奴らは眩しいくらいに輝いている
そんな奴らに囲まれている僕らはあの星と同じ
勉強も運動も出来ないけれどそんな中一生懸命生きてきた
周りに居る奴らは夢追いかけて 夏空に輝く三角みたいだ
明るくもなく目立たない星だから何しても冴えない僕らと重なった
学者から名前も付けてもらえない それでもめげずにあの星は輝く
あの日あいつと名付けた星の名前は大好きだった小説
夏空の真上で輝く三角の中であの星は未だに煌いて
学者から名前もつけてもらえない それでもめげずにあの星は輝く
都会化のために輝くネオンサイン 夏空は前にもまして狭くなる
高層のビルに隠れてここからはあの星が見えないけれどでもきっと
三角の中で輝いているはず 矢の先のγ星が今もなお
「親友のあいつは何をしてるかな」
ふと僕はよだかの星に聞いてみた
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