|
 |
|
青い屋根のお家の話
|
| 作詞 えーこ |
|
知ってる？
アリさんは 触覚を 取ると 家に 帰れないんだよ
人間は 恋人が死ぬと 生きて いけないんだよ
立ち直れる 筈が ないのを わかってるから
知ってる？
シフォンのケーキは 美味しいけど
人参の シフォンケーキ は 血の味が するの
ミントの スースーは 鼻が 痛くなるけど
鎌で 落とされた 顔は それどころ じゃない
あああああああああああああああああああああああああ
そんな 中 思い出すのは いなくなった お母さんの
とっても おいしい かばちゃのタルト
とっても おいしくて 頬っぺたが 落ちちゃった
目が 目じゃない 目で 捉えたのは
大好きな ママ じゃなく 赤いピエロの仮面
「もうすぐ あいつの ところへ 逝けるからね」
鼻が 鼻じゃない 鼻で 臭ったのは 焦げた 人参のシフォンケーキ
知ってる？
昔の 人は 死んだ子供が できると お供えに
小さい おにぎりと 水筒の お茶
猫の頭に 笛で 吹いた 風の唄
「これで 許して ごめんなさい こうするしか なかったの」
そう 墓の 前で 泣きわめく 男
ハンカチで 押さえる 顔の涙は 赤く
気づく 男の 背後には 真っ赤なピエロの仮面
小さな 小さな 女の子
墓の 前で 横たわる 顔の無い 男に
近寄って 頭を 撫でる かわいい 小さな 手
髪の毛を 掴み 地面に 叩きつける
赤い 汁が 飛び散り 墓は 真っ赤
「お父さん お母さんが 待ってる からね」
誰もいない 駅
降りると 道が 一本
その道を 歩くと お墓が 見えてきます
大きい墓 ２つ 真ん中に 小さい墓
花はしぼみ お供え物は 腐り 猫の頭蓋骨が 光る
近づいては いけません お花を 供えては いけません
同情しては いけません 笑っては いけません
連れていかれたら困るでしょう？
|
|
|
