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感慨無量
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作詞 うつてん |
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貴方は彼の時、きつとこう云つたのでせう。
「淋しいのなら こうして泣けばゐい」
私は其の御言葉通りに泣きました。
理由と云うのも、
貴方がまう既に此処に居ないからです。
只、其れのみが淋しく想えたので、私は泣きました。
貴方は未だ、憶えてゐらつしやいますか?
「嬉しいのなら こうして笑えばゐい」
私は別段嬉しくも無ひのに笑いました。
理由は在ります。
其れは私がまう直ぐ貴方の元へ向かふからです。
只、其れが出来る決心が極まつたので、私は笑いました。
でもね、私、嬉しくは無ひの。
理由は解りませぬ。
多分、其れが最も、私の怖ろしかつた事だつたのでせう。
"終電・・・発車致します"
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