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そして、寄り添うように
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作詞 apple* |
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フラフラと浮かんだ
黒揚羽
そのシルエットは蒼く妖しく
甘く香る廻りの花など
目にもくれず
ひたすら舞い踊る
その時を止めるかのごとく
砂時計
入ったヒビから流れる雫が
紅の花を哀色に染め
只々滴り続ける
光の薄れたその陽だまりには
罵られた夢を
忘れられずにいる花
まるで偽るように
唄った
目の前に遺された
水溜まりは
あまりに無感情に
孤独の音を掻き鳴らす
「ココロガナインダ」
まるで届かない
天つ風は
あまりに速くて
姿を見せることなく騒めく
「イノチガナインダ」
限りあるたった一世の中
深く広がる大空の下で
誰かを愛したくて
心を開け放った
何かを抱えたくて
両手を広げた
狭い陽だまりと
無口な黒揚羽と
糺された時間の傍らで
囲われの身だからこそ知っている
本当の『自由』の意味に
気づいた花
「ココデイキテイル」
まるで寄り添うように
唄った
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