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No.5
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作詞 霧島綴色 |
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アスファルトの真ん中で
まだ暗い空の下 凍えた少年がただ独り
生まれてもう15年
浅ましい事に 彼は幸せが何かわからない
10歳の誕生日 彼はある人に出会った
「幸せが何か 教えてあげようか」
白くて 眩しくて よく解らなかった
それから1年ごとの誕生日に 彼女に出会うようになった
鳥肌の立つような 寒い空の下
「今日は何日だっけなぁ 2月8日 そうだ 僕の誕生日だ」
今度は何をくれるんだろうか
5番目の誕生日プレゼントは何だろうか
僕は今 生きているのだろうか・・・
雪が降る 風が吹く 身にしみる
ボロボロの服が 血で染まった服が
なにもかも 白く光り輝くとき
彼女は現れて 僕にそっと話しかけるんだ
「今度は何をあげようか そうだ あれをあげる」
彼女は消え 僕はとても眠たくなった
上の瞼と 下の瞼が重なり合わさるとき
僕は呼吸をやめたという
5年前のあの日から 僕は 幸せが知りたくて
その身がすでに 朽ちていたのにも気付かず
幻覚を見続けていたんだ わけもわからず
それにすがり それを崇め そればかりが幸せだと思い込んだ少年は
彼女に 絶望と死を プレゼントされたようだ
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