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月を壊して。
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作詞 成瀬流欄 |
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月が壊れればいいのに。
蝶が飛ぶたびに宇宙は蒼く。
明白な事実を絵の具で塗りつぶす。
水の惑星に木漏れ日をまく。
光って輝いては彗星の如く。
風が吹くたびに髪の一筋が揺れる。
赫がちって小鳥のさえずりを。
瑞々しい草は火の粉に焼かれて。
また絶望と失望を奏でる。
月が見ているこの世界は。
太陽を壊して進んでいく。
羽根をなくしたエルフの傍ら。
ヴァイオリンを投げ捨てる。
イルカが跳ねれば其処は砂の海。
時計の粒子 羅針盤を彩る。
紅い林檎に白々しいキスを。
涙は小瓶に、明日雨になる。
暗黒の白い箱に愛の言葉と。
唇からこぼれたドロップ。
独白を語る一つの空間で。
まためぐっては輪廻を飲み込む。
月が見ているこの世界は。
ホシすらも忘れて進んでいく。
心臓をなくした人形の上で。
卵をわってピアノをなでた。
月が見ているこの世界は。
太陽を壊して進んでいく。
羽根をなくしたエルフの傍ら。
ヴァイオリンを投げ捨てる。
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