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声にならない言葉たち〜空を知らない鳥よ〜
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作詞 成瀬流欄 |
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空を知らない鳥ならば
翼ともいえない翼を生やした鳥ならば
空なんか飛べやしないのに
そんな鳥なんか 落下して落下して 消えればいい。
そんな鳥なんか ほっといて
野垂れ死ぬのを笑ってやろうと思っていたのに。
最後の最後 躊躇うのは
ほんとはそんなにキライじゃないから?
そんなことを独り苦しく思っているのに。
鳥の瞳には大きな空しか映っていなくて。
私の心も想いも誇りも証も
全部塵のようにしか思っていなくて。
そんな鳥の全てだって。
塵よりももっと。軽いのに。
私は必要とされていない。だれも私を知らない。
人を知らない鳥ならば
モノサシともいえないモノサシしかない鳥ならば
人を謀ろうなんてなんてできないのに
そんな鳥なんか 堕ちて堕ちて 無くなればいい。
そんな鳥なんか 知らないふりして
血みどろになっているのを蔑もうかと思っていたのに。
最後の最後 できないのは
ほんとはそんなふうに思ってないから?
そんなことを独り哀しく思っているのに。
鳥が求めるのは絶対私じゃなくて。
私の心も想いも誇りも証も
全部大多数のものと一緒にしていて。
そんな鳥のモノサシじゃ。
私なんかは謀れやしないのに。
私は生ける屍。鳥の骸。誰も知らない。
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