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驟雨
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作詞 トミノ |
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雲に浮かんだ満月は憎らしい程綺麗で
並べられた意味に今日もまた首を傾げる
空へと伸びる新鮮な世界は
また雨に掻き消されて存在を忘れる
君が歩いた腐ってる道は
飛べない鳥に希望をもたらすだろう
わらわらと沸いてくる蛆虫の残骸と
羽を失った蜻蛉の叫び声
満ち潮に答えを探し出すよりも
目の前に広がる血の理由を教えてくれ
自分だけが好きなんだろう?
僕だけが僕を見つけ出してくれる
誰も目も向けてはくれない
癇癪持ちの騒がしい蝿達は
何事も無かったかのように通り過ぎる
耳に馴染み過ぎた現実の声
眼で見えるものは何も無い
絶望の坩堝に溺れた出来損ないの優等生
土の味はもう解っただろう
森に迷うアリスが出口を見つけた時は
もう手遅れなのさ
羽の伸ばし方は忘れてしまったかい?
ソファーに寝そべって時を感じる
窓を叩く驟雨の音
口に含んだ美味しい筈のスープは
今日もまた苦く
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