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恋する犯罪者
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作詞 RAi. |
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桜の季節が告げたのは
残酷な一言、戻れない
知らぬ間に囚われた
小さな兎の時間は止まる
涙の海で溺れてみせた
扉の向こうは未知の国
銀色の満月が輝く夜
自由なアリスに恋をした
最愛と知りながら彼は
あっけなく兎を捨てた
トランプの騎士達は
白い薔薇を真っ赤に染める
今日のお茶会は特別だ
我らの姫が結婚なさる
特別な夢の中で兎は
叶わない想いだと知った
狭い地下牢の片隅で
陽の当たる場所を探す
裁判の日は刻一刻と迫り
ハートの女王がやってくる
眠り鼠もチェシャ猫も
いつしか儚く消えてゆく
震える兎は夢の終わりに
大切な時計を砂に埋めた
動かない針の先には
確かに愛しい君がいた
現実に戻った彼女に
兎は愛の歌を贈った
たったひとつの鍵はなくした
不思議な世界の扉が
二度と開かないように
君よ、どうか幸せに
桜舞い散る、兎は眠る
薄く色付く花びら、冷たく
足音、響き静かに届く
さよならは言わない
嘘の数だけ優しくなれた
冷たい兎にかかる影
物語の終わりに、そっと
彼は悲しく微笑んだ
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