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月待ち人
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作詞 美瑠 |
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まだ月が綺麗に見えた頃
女は細い体を弱々しく起こす
朝を待たずして行ったのね
あなたは忙しい人だもの
まだあなたを待つ人がいる
私の他にも愛すべき人が
あなたの抜け殻が残り香が
憎くて愛しくて…憎い
あなたの愛が欲しい
私の他に愛を注がないで欲しい
独り占めしたいのに
それが我儘だとわかっているのに…
あなたはその腕に誰かを抱いて
今日も静かにおやすみなさい
着物が床を擦る音さえ耳障り
あなたが来たと思ってしまうでしょう
この気持ちが憎い
こんな気持ちにさせたあなたが憎い
もう一人でいたくない
あなたとあの月明かりに照らされたい
もう無くすしかないでしょう
でもあなたは壊せない
どんなにあなたを憎んでも
その腕に抱かれれば許してしまうの
私はあなたを壊せない
私が生きている限り
あなたを愛してしまうでしょう
月が眩しくて切ない
私が壊せるものは私だけ
無くす術は他に無い
目の前には研がれた刀が一つ
月と共鳴している…
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