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知ったかぶり女の顛末
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作詞 たま |
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本当は なにも知らないよ
わかったような顔をして
わかったように頷いて
ただ相槌を打っているだけ
本当は なにも知らないよ
映画の観方や あの音楽の聴き所
きみの好きなことだって なにも
なにも私は知らないよ
道の歩き方だって
一本道の進み方だって
立ち竦むきみの気持ちすらわからない
本当は なにも知らないよ
わかったような笑顔で
わかったように返事をして
ただ声を出しているだけ
本当は なにも知らないよ
ゲームの裏技も いろんな世界の専門用語も
きみの嫌いなことだって なにも
なにも私は知らないよ
選択肢の選び方だって
恋の駆け引きなんかだって
そこにいるきみの気持ちさえわからない
知りたいよ でも知りたくない
わからない だけどわかりたい
こんな私に気づいてないのかきみは
無邪気な顔で笑いかけてくる
お金の使い方だって
世の中のことだって
きみが苦しんでいるのにわからない
きみが好きということもよく わからない
私は今日も 曖昧に生きるのだろう
わからないことでもやもやして足掻こうともしない
たぶん 同じように きみも私のことなんかわからないだろう
きっと 私はここで 空の青さも知らないまま
朽ちてゆく。
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