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南向きボロアパート二〇二号室にて
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作詞 たま |
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なにもかもが嘘のように思えたさ
できれば信じていたかったけど無駄なことだと知っていたから
信じることなんかできなかったさ
そんな自分が憎らしかったよ
風が吹いて今日も終わるらしい
あと四時間くらいでまた陽は上るらしい
馬鹿らしいと思うよ実際ぼくは
何一つ見えてやしなかったんだ
昨日に忘れられ 明日に置いてけぼりにされ
今日には既に見限られた
ああ なんて退屈
きみがこんなにも愛しいなんて
むちゃくちゃに歌ってやったさ
できれば鼓膜破ってやりたかったけど怒られたくなかったから
叫ぶことなんかできなかったさ
そんな自分がいやに笑えた
窓を閉めて今日も終わる
明日が来ると思ったらコンマ一秒でもう今日らしい
阿呆らしいと思うよ本当にぼくは
何一つ聞こえてやしなかったんだ
あいつに殴られ 母親に蹴られ
きみには既に愛想尽かされた
ああ なんて怠惰
日常がこんなにも愛しいとは
そろそろ走り出すか 相棒?
彼女を迎えにいこうか
でないと干乾びてしまうだろう
せっかく芽生えたこの感情が
せっかく芽生えたこの愛が
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