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交通殺人
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作詞 氷菓 |
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不意に思い出したのは
無傷で表れた君のペンダント。
雨が・・・降る・・・
これは本当の雨。
まだこの傷が痛む。
君まで届かなかった腕。
真っ白なライトに浚われた体。
小さな体、ほんとに小さな・・・
雨だったのかな・・・
何も考えない僕の足取りは
きっと小さなボールを見逃さず
追い駆ける影を見ていた。
消えた僕の右腕。
そして消えた君。
痛みは君の姿を見て止んだ。
君を浚ったものは消えた。
もの凄い速さで・・・
風が吹き荒れた。雨を斜めに流す。
君の砕けたペンダントを拾い。
サイレンを横切った。
流れる痛みを忘れて。
駆け足になる僕を不思議そうに見る目
そうだ、僕は右腕がないから。
横たわった頃にはもう目が霞む。
何も考えず終わりを待つ。
不意に思い出したのは
無傷で表れた君のペンダント。
雨が・・・降る・・・
これは僕が流す雨。
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