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カタルシスと少年
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作詞 ●殻虚● |
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さぁ さようなら 手離した 手錠
少年は 自由を手にする旅に出た
僅かな金貨とを持って 帽子を深くかぶり
お気に入りの 靴で
あれから どれくらい歩いたろう
雨もやんで 空は快晴で
鳥が 南へ飛んでゆくよ
僕は どこへ行こう
自由ほどの 不自由は無くて
不自由なほど 自由を感じられることは
無いと言う 遠くに映る山は 滑稽な緑色
何処か 遠くへ
その 「遠く」は たどり着けない終わりみたいで
列車が僕の横を 煙を吐きながら
風景に 溶け込んでいった
夜が来ると 皆静まり返って
太陽の変わりに 昇った月が
僕の孤独を 浮き彫りにした
凍えそうな心臓を 暖める術も無い
それでも 自由なら いつかは
星にも 手が届くのだろうか
なんて 満天の星空に手をかざした
自由ほどの 孤独は無くて
不自由なほど 安定を感じられることは
無いと知る 遠くに光る星は消えそうな輝き
誰か 近くに・・・
その 「誰か」は たどり着いたら終わりみたいで
雲たちが月に照らされ 形を変えながら
暗闇に 飲まれていった
朝が来ない 皆静まり返って
自由の変わりに 訪れた夜が
僕の揺らぎを 浮き彫りにした
怯えている心臓を 眠らせる術も無い
それでも 自由ならば いつかは
何かを 手に入れるのだろうか?
なんて 返ることの無い答え 涙が零れた
人生は 何と 寂しく永いのだろう
悲しいわけではないけれど
心の内から 溢れた涙は 今はまだ 止まらない・・・
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