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ソラトビジテンシャ
作詞 じーむ
秋の夜
誰も通らない道を
自転車で走る

寂しさを含む秋風は
自転車の上をはねて
僕の心をそっと抜けていく

目の前には長い坂
ゆっくりペダルに足をつけて
力を込める
少しずつ少しずつ登っていけばいいだけ
いつか上りは下りに変わる
やまない雨はないって言うでしょ?

汗が吹き出る
冷たい秋風が肌をくすぐり
ほてりを拭い取る
てっぺんがみえる
もすこしあとちょっと♪

次第にスピードはゆっくりになり
自転車は左右に揺れながら
とまりそうな速度で
てっぺんに着いた
熱い息だけが世界を震わせる

身体を預ければ
自転車は勝手に動き出す
地球に惹かれるように
だんだんと速度を増しながら

風に包まれ
風に溶けてく
ここで手を離したらどうなるだろう
そんな不安にちょっと身をゆだねたくなる
そんな不思議な時間

下りもそろそろ終わるころ
風は捕まった

道路脇の電柱がブレーキを捕まえ
前輪がロックされ
足を払われる自転車
前につんのめる身体
高く上がっていく後輪

全てはゆっくりとした時間の中で
視界は地面から自転車をへて真っ暗な闇へ

そして自転車は初めて空を飛んだんだ

気がつけば
僕は空を見てた
星は町の明かりに消されて
ちょっとしか見えない

車がくるかもしれない怖さより
地面から伝わる
昼のおひさんのぬくもりに
ただ身をゆだねたい

頭の上で聞こえるカラカラ

自転車は笑う
俺は空をみてる
地面があったけえ

そしてふと思う・・・・・・
誰も見てなくてよかったと・・・・・

背中の痛みだけがリアルを感じさせて
そんな秋風の夜

本作品の著作権は作詞者に帰属します。
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歌詞タイトル ソラトビジテンシャ
公開日 2007/05/04
ジャンル 詩(ポエム)
カテゴリ 応援歌
コメント 夏の終わり少しだけ湿って涼しい風を感じましょう
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