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ごめん
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作詞 蟻蛾 心 |
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窓の外にはホンモノの世界がある。
だけどぼくはニセモノの世界の住人。
行きたいなぁ…。ニセモノじゃなくて本物になりたい。
少しだけでもホンモノの世界の自分になりたい。
生きたいなぁ…。空は青いって知ってるのに…。
ぼくが知ってる空は白色なんだ。
パパとママは毎日、同じ口調で同じ言葉を言う。
白いおじさんとお姉さんもパパとママが言う言葉をくりかえす。
苦しくなって辛くなっても だれにも言わずに一人で泣く。
だってぼくがいなくなれば… だれも泣かないと思うんだ。
パパとママが部屋に入る時に 目を赤くしていたよね。
気づかないフリしていつものように笑うぼく。
ウソつきなぼくだけど許してください。
最初で最期のわがまま言わせてね。
ぼくがニセモノでもホンモノでもない世界へ行った後
弟か妹のどちらかが生まれた時に
ぼくの名前の一文字だけ名前に入れて欲しいな。
だったらどこかでぼくも同じ時間を生きていると思えるんだ。
ぼくがこうして生きている事は神様じゃなくて、
パパとママがぼくにくれたやさしさのおかげなんだ。
そのやさしさを返せなくてごめんね。
そのやさしさをむだにしてごめんね。
パパと約束した事をやぶっちゃうけどごめんね。
ママが行こうと言った場所に行けないけどごめんね。
だけどぼくは幸せだったよ。
だからぼくは幸せでいられたんだよ。
だって今ぼくは幸せと言えるから。
パパごめんね。本当にごめんね。
ママごめんね。本当にごめんね。
そして本当に心からありがとう。
そしてさよなら。
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