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見えないお手紙
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作詞 杉下來朱 |
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外が真っ暗になって
世界中の人の中で
上半球にいる人々が寝静まった頃、
僕はなかなか眠れずにいるので
お手紙、書いてみます。
最近、キレイになったって
僕の隣の人が言いました。
本当に少しずつ、君はキレイになっていきます。
僕はでも信じています。
中身は昔の君のままだと・・・
僕の知っている君のままだと
そう、信じたいのです。
今日も晴れました。
このところ晴れが多いので
君はまるで花のように
太陽に向かって微笑んでいて、
それをガラス越しに見る僕も
笑顔にしてくれるのです。
でも、君はため息が多くなりました。
僕はとても心配になります。
きっと、君の好きな人と
何かあったんだろうと思うけど
僕には何もできないのが悔しいです。
だって僕は・・・
忘れないでとは、言いません。
ずっと僕を好きでいてほしいとは
思ってはいるけれど
僕は君と住んでいる世界が違うので
我が侭は言えません。
だって、僕は過去の住人です。
君は今も生きています。
泣いたり、笑ったり、落ち込んだりして
この世界で息をしている。
だから、いいのです。
近く、遠く君の側で
君の姿が見えればいい。
君が誰よりも何よりも
僕以上に幸せで居てくれたのなら
何も望まない。
もう期限が来ました。
僕はもういかねばなりません。
このお手紙を君に残しておきたいけれど
君には見えないでしょう
手に取ることもできない。
せめて、どうか
次の世界で君にまた廻り会いたい。
その時は君を幸せにしたいと思うよ。
僕のこと覚えていたら声をかけて下さい。
あの日と同じように。
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