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ビー玉の中のピアニシモ
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作詞 月水 暦 |
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小さい頃に憧れていた ガラス玉
透かしてみれば、 世界が色鮮やかに映りました。
幼い頃に君にもらった ビー玉は
今も、空と海を映しています。
わたしが眼を開けたとき そこには
君の居ない部屋があるのでしょう
白く虚ろな壁の隅に 視線を向けても
きっと、いつもの君はいないのでしょう
強く、つよくなりたくて
流した涙は わたしだけの水になって
ゆっくりと温かく、わたしの頬を濡らして
やがて、空に戻るのでしょう
小さい頃に初めて手にした ガラス玉
縮小した世界のレンズは、 二度と君を映さない
どうかその中に 飛び込んでいけるのなら、
小さな世界で、わたしはピアニシモを唄い続けるでしょう。
幼い頃にずっと言いたかった言葉は
ずっと前を歩く君には聞こえなかったでしょう
わたしと君の距離が
遠すぎて、遠すぎて 君は、
きっと、気づきませんでしたから。
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