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ゆびさきから声を
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作詞 月水 暦 |
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掴んでは消えるもの 空気 そら
踏み外して転ぶもの 坂道 夢
無くしかけて気づくもの 世界 君
ゆびさきから声を 僕から 君に。
鮮やかに舞うのは風 僕のナミダを乾かしては癒す
運ばれるのは花びら 赤い赤い、生きた証
うろたえる僕の踵が 君の声の方を向いてる
丸まった背中を押してくれる 君を見てる
儚いものが壊れる瞬間を僕は 愛しいと思っていました、でも
崩れる空はガラスのようで 僕の心に突き刺さりました
どうか、どうか叶うのなら 最後にもう一度だけ
君の うた を聴いていたいと、願いました
無くしたものはずっと 百年経っても千年経っても
探し出せることは無い、でも 求めることはできるから
酸素の無い水になって 僕を溺死させる君を
せめて手のひらですくって 世界に癒しを
風が途切れることは無いけれど でも 愛しさのあまり傷つけてしまう
そんな僕と君の証を 千切って風に放しました
もしも、もしも叶うなら 一生にもう一度だけ
君に うた を聴いてほしいと、願いました
一秒もない間にふりむいたら
そこに 君 が居た気がして
少し、 切なくなった
だからどうか、君に最後の餞を
ゆびさきから 愛しさが伝わる
そんな声を、歌を、風にのせて運ぶよ
儚さにも似た 永遠の一瞬に
少しだけ、風が凪いた気がした
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