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美しき森
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作詞 kaho |
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ある時代 とある場所に 美しい森がありました
それは遥か遠い所 人を疑うことを知らざる時
森の中 池のほとりには 綺麗な顔した少女が一人
風に揺られ舞い散った 桃色の花びら手で追って
水面に浮かべては 天使の笑み
微笑み浮かべていた 少女は何を思うのでしょう
ある日ついに少女は 甘く切ない恋に落ちました
池のほとり二人並んでは 月夜に響く二つの声
楽しい時もあったでしょう 癒えない傷も負ったでしょう
少女は一人池のそば 足元に咲き誇る花を摘んで
一枚一枚ちぎってみては 水面に浮かべてみました
微笑み浮かべていた 少女は何を思うのでしょう
時は止まらないもので 少女は大人になりました
幾つかの恋もしました 同じだけのさよならも
そしていつの間にか 池の周りに花はありませんでした
やがて時は進み “機械”という物ができました
いつの日か少女は 池にゴミを捨て始めました
池は限りなく深いと思っていたら それは間違いで
ゴミは飄々と小川へと 流れていきました
微笑み浮かべた 一体少女は何を思うのでしょう
やがて池が消えたこの森に 二度と命は宿ることなく
木が次々と倒れてゆくのは 運命(さだめ)でしょうか
いつかの少女は 美しい建物を建て始めました
部屋の中には 籠の中の鳥に いつか遊んだ獣たち
一人微笑みを浮かべた 少女は何を思うのでしょう
この物語には続きがあって あれから何年も経ちました
いつかの少女は苗を植え いつかの笑顔を浮かべました
形はすっかり老いていても 彼女の答えは見つかりました
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