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Pandora's box
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作詞 kaho |
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四角く切り取られた空を見て
人形のような君は呟くように言った
『綺麗な色してるね』
夜になる仕度してた茜色の空は
僕の眼には変な色にしか映らなかった
でもそれが綺麗に見えた君は
どんな青空よりも澄み切ってたんだ
君は淡い微笑みを浮かべながら言った
『手が自由なんて、贅沢だね
こうやって人の手握れちゃうから』
『足が動くなんて、幸せだろうな
自分の生きた証残せちゃうんだから』
『思い切り笑うのって、憧れちゃうな
生きてて良かったって思えちゃうから』
『明日を待てるなんて、羨ましいな
私は眼を瞑るのもこんなに恐いから』
僕は返す言葉を見つけたくなくて
ただ君を抱きしめた
華奢な体はあまりにも軽くて
他に何が僕にできたのだろう?
なぜこんなにも無力なのか?
こんな僕に君はこう言っただろう...
『何もしてあげられなくて…ごめんね。』
狭苦しいパンドラの箱の中の君は
決して涙を見せなかった
零れ落ちた小さな雫を
涙と呼ばなかっただけかもしれない
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