|
|
|
ありがとう
|
作詞 拓斗☆ |
|
誰の目にも
『終わり』が見え始めた教室
僕らは精一杯はしゃぎまわって
まるで
最後の仕事といわんばかりに
もうじき僕らはばらばらになる
それぞれが、自分で選んだドアの前に立って
鍵が開けられるのを待っている
前の席から回されてきた、寄せ書きのうすっぺらい紙
あんまりしゃべらなかったクラスメートの紙に
『がんばれ』だの『合格しろよ』だの
適当な言葉書き込んでるうちに
アイツの紙がまわってきた
何を書こうか、一瞬迷った。
何しろ、コイツとはいろんな思い出がある
お互い傷つけあった
お互い愛し合ったと思うし、
いっしょに幸せを分かち合った
アイツのおかげで初めて感じたものも、山ほどある
『今までありがとう』
考え抜いた末、隅に書き込んだ一文には、数えきれない思いが
あえて名前は書かない
それは、僕に唯一残された逃げ道でもある
アイツも今ごろ、僕の紙を前にして悩んでるのか
いや、もしかしたら『がんばれ』だの『合格してね』だの
くだらないこと書き込んでるのかもな
なんでもいいさ
僕の記憶の片隅に
鮮明に残る笑顔
お前のおかげで変われたよ
ホント今までありがとう
|
|
|