|
|
|
空蝉
|
作詞 圭吾 |
|
錆び付いた鈴の音と
はぜる氷の韻律
向日葵に見守られ
力強く季節を謳い続けた
薫風(かおるかぜ)に吹かれて
夏の始まりを告げた産声
終わり≠ェ近付く程に
透明に彩られていく
水面が映した 心が
「響き渡れ 何処までも
舞い上がる陽炎に 焼かれる事無いよう
響き渡れ 彼方まで
貝殻の記憶に 刻み込まれるまで
泣き出した空の雨粒に撃たれて
此の身が 地へと朽ちていくまで
響き渡れ 此の声よ――」
夜に咲く華 夜に舞う光
祭囃子(まつりばやし)に乗せて
一時の高揚が
全てを奮い立たせていく様に
「響き渡れ 何処までも
舞い上がる陽炎に 焼かれる事無いよう
響き渡れ 彼方まで
貝殻の記憶に 刻み込まれるまで
泣き出した空の雨粒に撃たれて
此の身が 地へと朽ちていくまで
響き渡れ 此の声よ
漣(さざなみ)も 神立も 耳鳴りに貌えて――」
やがて涼風が季節を告げたら
空っぽの躰を置いていこう
軌跡(あしあと)を心に詰め込んで
新たな時間≠生きていく為に
|
|
|