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六花
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作詞 圭吾 |
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季節は 吐息を白く染め
音の無い街に響く
凛と鳴く 確かな冬の歌声
髪を撫でる風に誘われ
仰いだ真昼の空の中
蒼色の月が 溶け込んでいた
絶え間無く 雲の隙間から
舞い降りた数多の雫 陽射しを浴びた其の姿は
銀色に煌いて
今にも泣き出しそうな 月に微笑い掛ける様に
宙の中で 咲き乱れた
言葉は 歌声に呑み込まれ
色の無い街に響く
寂しさを 誤魔化す事もできずに
頬を撫でる風に誘われ 振り向いた軌跡(みち)
足許では 彩の季節(とき)が
溶け込んでいた
絶え間無く 雲の隙間から
舞い降りた数多の雫 陽射しを浴びた其の姿は
銀色に煌いて
儚さを打ち連れて 季節(とき)に微笑い掛ける様に
宙の中に 咲き乱れた
揺れる事も知らない
凍り付いた花弁
刹那の定めに 願いを籠めて
絶え間無く 雲の隙間から
舞い降りた数多の雫 陽射しを浴びた其の姿は
銀色に煌いて
儚さを打ち連れて 僕に微笑い掛ける様に
掌から 零れ落ちた
白に覆われた大地
冬の寂しさに凍えながら
それでも 春を待ち焦がれる 小さな息吹が
風に乗せて 色の無い花を 宙に舞わせる
未だ見ぬ 春を想う ユキノハナ――
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