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漆黒の迷宮
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作詞 兎心 |
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僕等が進む筈のこの道は、果てし無く遠くて、果てし無く暗い
灯りも満足にないこの道は誰もが一度は迷う迷宮で
其処には幾万の人がいて 僕もその1人だった。
"そっちに行くな"と声がして"こっちに来い"と僕を呼ぶ。
―何が信じれるのだろう?―
―僕はどこに行くのだろう?―
漆黒の闇の中で、白い羽根は次第に黒く染まっていった。
君の事すら見失ってしまったよ
ねぇ、君は何処にいるの...
朝も夜もないこの場所で風は今日も独り吹く
声は次第に強くなった。
僕は本当に独りになってしまった。
白い羽根はもう真っ黒だよ、
君の声がもう思い出せない...
声の限り叫ぶよ、例え言葉にならなくても叫ぶ。
僕はここにいる。生きている。
何処かにいる君に届くように、声の限り漆黒に叫ぶ。
どうか、僕を忘れないで...
雪が降った。白い、白い雪が降った。
真っ黒なはずのこの場所も、僕の羽根も真っ白になった。
雪は全てを白銀で包み込んだ。
全てのものを真っ白にする冷たい雪が、迷宮に降った。
降り続けた、何日も白銀は振り続けた。
君もこの夢のような奇跡を見ているのだろうか
ねぇ、何で雪は僕の心まで真っ白に包み込んでくれないの...
夢はすぐに覚めてしまった。雪は雨に変わった。
僕の翼も、この場所も真っ黒になった。
全て元に戻ったんだ。
君はこの翼を見たらどう思うかな?
僕から、離れていく...?
どうか、忘れないでおくれ。
僕が君を愛したと言うことを。
どうか、忘れないでおくれ。
僕と君が過ごした日々を。
今も愛していると言うことを...
どれだけ雪が降ったって、この想いだけは
決して白く染まることはない。
今も君を愛してるよ....
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