|
|
|
彼方色
|
作詞 きなこ餅 |
|
足首が痛むようだよ
ここに来るのはいつぶりかな
あの電話は嘘みたいに鮮明で
困らせることに 僕は慣れていて
困ることさえも あなたは生甲斐だと
泣きたくなるよ
弱虫な殻の中の雛を演じきった
僕は独りでに巣から落ちて
砕けた体中から飛び出したのは
今更色の 言葉ばかり
心が塗り替えられるよ
やがてはまた旭を迎え
この喪服はあなたと眠るのだろう
とあるニュースの 被害者を忘れた
とあるニュースで あなたもまた語られるよ
文字の羅列で
嘘つきの瞳に焼きつく空は哀しさだけ
僕は独りきり家路を行くよ
冷たいアスファルトまで影は続いて
浅はか色の 夕焼けにまで
優しさの羽で包む親をやり遂げた
あなたは落ちた僕を巣へと戻し
霞んだ空の向こうへと飛んでゆくんだ
さよなら色に 息を呑む
嘘つきなあなたを導く空は鮮やかで
そして独りきりで道を逝くよ
たゆたうアスファルトから僕は見上げて
彼方色に 染まりゆく
|
|
|