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白のショーウィンドウ
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作詞 きなこ餅 |
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熱に淀むアスファルトをふわり
飛び立つように ビニール袋
白いトラックに 弾かれたわ
それはまるで理想ね
現実に負ける 当たり前のこと
だけどだけど それを覆さなきゃ
新たなものって 生まれないでしょう?
わたしはショーウィンドウ越しに
昨日から羽化する街並を見てる
たとえそれがどんなに醜くなっても
人は目を瞑ったまま綺麗って 呟くはず
愛を売る若い女がひとり
わたしの着てる ウェディングドレス
揺れる瞳で 見つめてる
そんなに遠いものじゃない
なのに 嗚呼 汚れた男に手を引かれていく
不等式なんて 負の感情で
いくらでも 変えられるものでしょう
つまりそれって 死だったりするのよ
わたしはショーウィンドウ越しに
夕陽に急かされる雑踏を聴いて
たとえそれが哀しみに続いていても
微笑みを造ったままさよならを 呟くだけ
手を繋いだ小さな子供がふたり
結婚しようねと 遠い未来
約束して わたしを見る
輝きは消えるものだけど
わたしはショーウィンドウ越しに
家路を辿る二つの影を見送る
それが違う未来に分かれたとして
微笑みを飾ったままおめでとうを 贈るだけ
涙を隠したまま汚れずに 見てるだけ
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