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ねえ、先生。
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作詞 きなこ餅 |
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ねえ、先生。疲れちゃった。
きらきらと光を連れる人たちで、陰が落としきる。
手で翳すんだけれど、そいつは僕を囲んで逃がさない。
何の為、誰の為、為、為、為。
あれも駄目、これも駄目、駄目、駄目だね。
苦しくなるほど呼吸を忘れていたんだ。
少し迷って生きることを続けて、その繰り返し。
別にそこに使命感なんかないんだよな。
この上なくダサい、惰性で、笑った。嗤って。
ねえ、先生。分からないよ。
つらつらと嘘をついてしまうけど、虚しいよなあ。
大切なものって、拾いに行かなきゃ出会えないものなの?
何となく、それとなく、なく、なく、泣く。
一度きり、一人きり。もういいよね。
恥ずかしい上に自信も持てないからさ、
躊躇うことに躊躇いはなくって、手は挙げない。
別の誰かが世界を救ってくれればいい。
この噺はそれでお終い。始まりもしない。
ねえ、先生。疲れちゃった。
きらきらと僕も生きていたいのに、胸が痛いんだ。
声を挙げようとして、その先が空っぽなのに気づいた。
ねえ、先生。どうしたらいい。
ねえ、先生、先生。
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