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ピエロの微笑み
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作詞 涙のピエロ |
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ある一人の少年が
ピエロに向かって言いました
“あなたはなぜ いつも笑ってるの?”
その問いにピエロは ただ微笑むだけだった
少年はいつも ピエロの所に向かった
ピエロの笑う顔が 少年には
泣いている顔に見えたから
少年は 放っておけなかった
ある日 少年はピエロに言った
“どうして いつも泣いてるの?”
ピエロは驚いた
でもすぐに いつもの顔に戻り微笑んだ
その瞳は “僕は 大丈夫だよ”と
言っているように思えた
少年は ピエロが可哀想に思えた
何も言わず ただ微笑むだけのピエロを
少年は いつだってピエロの所に向かった
そのたびにピエロは 少年に微笑む
あるとき 少年はピエロに質問をした
“あなたはどうして いつも感情を出さないの?”
するとピエロは
指を自分の胸に置き 手でバツを描いた
“私にはもう 心が無いのだよ”
まるで そう言ってるかのように
悲しい瞳で でも顔はいつもの様に微笑んで
少年に 語りかけた
“どうしたら 心は戻るの?”
少年がそう聞いても ピエロは
悲しく優しい瞳で
“それはもう 戻らないのだよ”と
少年に 語りかけているようだった
次の日 少年がピエロの所に行くと
ピエロはいつもの場所には
もういなかった
跡形も無く
まるで前から 誰もそこにいなかったかの様に
少年の前から 姿を消した
少年はまだ
ピエロに聞きたいことがあった
それは・・・
“あなたはどうして いつも悲鳴を上げてるの?”
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