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満たされ過ぎた このセカイ
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作詞 ふぁんとむ |
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ある町に 頼んだ事を全て
引き受けてくれる人が居た
彼がこれまでに手に入れたモノは全て
薄っぺらな満足感
「誰かの喜ぶ顔を見れればそれで幸せ?」
嘘だという事に 気付いていたのに
彼は止(や)めようとはしなかった
嘲り 罵り 哀れみながらも
人は彼を利用(つか)い続けた
彼の存在が 自分という存在の
歯車の1つになってしまった事を知りもせずに
薄っぺらなモノさえ 貰えなくなった
伽藍洞な彼の心 残ったのは言いようの無い虚しさだけだと
吹き抜けた一陣の風が教えた――――
ある町に 彼が消えた後
壊れた玩具が残っていた
彼がソレから奪って行ったモノはどれも
中枢を担う歯車
「何かを得るには 何かを失う必要がある」
失っていないと 気付いていたのに
何も差し出そうとはしなかった
与えず 貰い 満たされながらも
それが当然だと思い続けた
彼らが今まで 溜め続けた
溜まり過ぎた代償が待っている事を知りもせずに
失うのを恐れ 唯ひたすら求めていった
満たされ過ぎた人の心 残ったのはそれに対する報いだけだと
行き場を無くし澱んだ風が教えた――――
このセカイは廻り続ける
絶えず変化する日常と 誰も気付かない非日常の迫間で
人は日常を思い過ぎてしまった
何時の日か来る報いの存在を非日常と考えて――――
既に一線は越えてしまったと言うのに――――
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