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β黒い天使β
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作詞 ★☆リリィ☆★ |
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黒い天使は今日も大空を舞う 大空に黒い羽を広げ飛び立つ
それを見て 馬鹿な人間が叫ぶ 「悪魔だ!悪魔がやって来た!」
天使はその上を飛んでいく
遥か下から聞こえる罵声など気にも止めない
天使は人間が嫌いだった
馬鹿で 傲慢で 自分たちが一番偉いと信じている人間
やつらなど 早く滅びてしまえばいい
そう思っていると 白い羽がいつのまにか黒くなった──・・・
黒い天使は今日もいつもの丘を歩く 風に黒い羽をなびかせながら・・・
そこへ 一人の少女が歩いてくる 「あなたは天使なの??」
天使は少女の声を無視する
少女はなおも聞く 「また明日もきてくれる??」
天使は人間なんか嫌いだった
でも 少女の笑顔が 妙に頭に残った
ずる賢い人間め わたしはだまされない
月明かりの下 天使の羽が 一層黒さを増す──・・・
それから少女は毎日丘へとやってくる 両手いっぱいの花を抱えて
少女は毎日天使に話す 「今日も摘んできたよ」
「いつかこの丘をこの花でいっぱいにするの」
笑顔でいう少女を 天使はいつも黙って見ていた
天使は沢山の人間を見てきた
どいつも 自分を見ると『悪魔』と武器を手に追ってきた
でもあの子は違う あの子は私を『天使』と呼ぶ
星空のもと 天使の心に 何かが芽吹く──・・・
少女は突然来なくなった 天使は気になり少女の村へ行ってみた
すると 数日前まであった村がなくなっていた
残っていたのは あたり一面の焼け野原
そして無数に散らばる 命を無くした人間・・・
───助けに来た人間は 天使が殺したと思い込んだ・・・
それから天使は 毎日追われた
怒り狂った人間は どこまでも追ってきた
何度も捕まり 何度も傷つけられた
それでも天使は 毎日あの丘へ行った
毎日 毎日 あの花を植えた
そして 毎日 その丘で泣いた
ある日 いつもの様に人間が天使を探しに来る
そして あの丘で力尽きた天使を見つけた
天使の周りには 雪の様に白い花が咲き乱れていた
天使の黒い羽を覆い隠した花はまるで 天使が真っ白な羽を広げたようだった──・・・
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