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6月の花火
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作詞 第二釦 |
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足下に伸びた影を 縫うように世界は騒ぎ始め
背中越しに聴いていた いつもと変わらないあの鼻唄
時計の針を少し戻して
キミと居るための嘘にした
『そんな些細な嘘が嬉しい』
その言葉だけで良かったんだ
『ばいばい』と『またね』の側に
隠れた気持ちも見抜けずに
いつもそう キミの笑顔に
僕は何一つ 気付けぬまま
6月に咲いた火花が散っても
僕たちは二人笑い合ってた
近付く夏と遠ざかる春の
隙間で揺れたあの日の恋
季節を重ねる度に 想いも重なってく
街路樹に触れた肌の 温もりがまだそこで眠っていて
時計の針を少し戻して
キミと居るための嘘にした
『もう少し一緒に居たい』って
そう言うのが照れくさ過ぎて
『ばいばい』も『またね』も僕は
明日に繋がると思ってた
いつもそう キミの笑顔に
僕は何ひとつ 気付けぬまま
6月に散った火花の色が
消えないようにただ願った
『あのね』と言ったキミの唇が
震えながら泣き崩れてた
6月に咲いたはずの火花が
水無月の夜に消えてった
時計の針をいくら戻しても
その嘘は届かなかったよ
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