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後悔
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作詞 しらゆき |
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君をまだ好きなのに、手放してしまった。
言葉の暴力ってのは、本当にあったんだ。
信号の赤は点滅してくれない。
急に進めなくてごめんなさい。
あの時、ああできたよな。
この時、こうできたらな。
理想でしかなくて、仕方なくて、しか言えなくて。
積もるグチャグチャはやがて血となって
夕立に歯向かう繭を作るんだ。
「弱者」
そう呼ばれていた
ことに気づかなくて
「幸せですね」の意味を知った。
もし容姿を変えられるなら、あのドラマの女優がいい。
やがて、理想は妄想となった。
君をもっと知りたいのに、愛が先走った。
感性豊かって言葉、よく分からないんだよな。
歩行者の選択肢は常に二つしかなかった。
単純な伝え方になってごめんなさい。
言葉にしてしまったら
大きな何かを失う気がして
溜め込んでいたけど、結局 吐き出してしまった。
好かれたいとは思わないのに、好きになってしまう。
こんな時に限って、謙虚を出してしまう。
何処もかしこも避難アナウンス
黒煙が青空を呑んで、白線が僕を訴えてる。
でも脳髄はそれを聞かない。
広がっていく恐怖はたちまち灰となった。
無意識に足が、なんかヒーローみたいだな。
標的はすぐそこにあった。
君と作ったこの居場所さえも、愛が燃え移って。
喉奥が焼き付いていく中、君は冷たくなってく。
一人で社会を渡るのは危険しかなかった。
馬鹿になった僕は君以外必要としない。
反省をしたところで、
罪滅ぼしする場所はなくて。
頭を下げたところで、
「上げて」と言う大人はいなくて。
悔やむくらいなら始めから
大抵、後になってそう言うんだ。
君をまだ好きなのに、手放してしまった。
言葉の暴力ってのは、本当にあったんだ。
それなのに僕は、君を守れなかった。
黒いグチャグチャが
また脳髄を埋め尽くしていく。
承諾をください、諦めることの。
許してください、諦めることを。
信号はまだ変わっていないけど、
僕は歩きだしてしまった。
燃え盛る少年少女に、居場所をください
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