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藍に咲く
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作詞 夏為 |
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ここのところは
なんか日照りが長いなんて
まだ袖が長い制服に腕を通しながら思う
去りゆく君に声は掛けられず
ただ咲きゆく桜の下で
思い出と語らいながら微笑んでみるんだ
心と溶け合った淡い藍の光に
手を翳し「掴めるかな」なんて
どこか寂しげに
取り返せない恋と青春をこの
突き出した手のひらで踊らせてみるんだ
この日の下で桜が舞い散る様に
わかっていたんだ
溶けきって飽和するなんて
ただどこか記憶に浸る僕がいるんだ
泣いたって変わらないって
我慢したって変わらないって
そんな事を言え自分に言い聞かしていたんだ
君と溶け合った僕の記憶の光
「思い出せないんだよ」って笑う
僕の目には藍が棲みつく
もう二度と語り会えない過去と君を
飛び出した季節の息に乗せてみるんだ
灯籠に照らされ散る花弁のように
「一緒に最期笑いたかったね」
愛に溶け切った君の言葉
「忘れたくないな」と呟く僕に
今日は終わりを告げた
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